ブログ

Blog

現役保育士・心理カウンセラーが教える!イヤイヤ期の対処法

終わりが見えない育児を楽にするための実践学!現役保育士で心理カウンセラーの私があなたにこっそり教えちゃいます!

今回は、イヤイヤが始まったこの時期に、身につけることができれば、その後の子育てが断然楽になる方法を伝授。

不安やストレスに蓋をしながら(時々蓋をしきれずに溢れちゃう>_<)いい親にならなくちゃ!と毎日、家事や育児に奮闘中のママ必見です!

目次

はじめに

育児の悩みで最も多い悩みのひとつがイヤイヤ期。
今までは、されるがまま、言われるがままだった子どもが「イヤ!」と言い出す。自我が芽生えて心が成長してきている証拠って見聞きしたことがあるという人もいるかもしれません。

でもねぇ・・・

そんなこと言われても・・・

「成長」は嬉しいことだけどさぁ・・・

朝から「イヤ!」「自分で!」「できない~(泣)」と言われるとさぁ・・・

ついイライラしたり、後で自己嫌悪に陥って泣きたくなっちゃったり(T_T)本当に大変ですよね。
そんなあなたに、「イヤイヤ期の関わり方を知ることでその後の子育てが楽になる方法」をお伝えしていきたいと思います!

現役保育士でも時に手を焼くこともあるイヤイヤ

私は、一週間に数日、保育園で0~3歳までの子ども達と過ごしています。月齢や個人差があるので、年間を通してイヤイヤと向き合っているのですが、一つのアプローチだけではうまくいかない場面が多々あります。

例えば、外遊びから帰って手洗いを嫌がった時、あなたならどうしますか?特にコロナ禍にあっては、洗わない選択は避けたいですよね。

保育の場面では、
・一緒に洗う
・歌を歌いながら洗う
・次の楽しいことを説明し見通しを立ててあげる
・バイキンをやっつけるヒーローに仕立てる
・パペット等を使って声かけ
・汚れを見える化してあげる
等々(詳しいやり方が知りたいというご要望があれば、またあらためてブログでお伝えしますね)

他にも、着替え、トイレ、給食等、様々な場面で発動する「イヤ!」ですが、保育士はあの手この手でできるよう促します。

これだけ引き出しを持っている現役の保育士でも、時には手を焼くこともあるイヤイヤ。
ましてや、初めての育児でイヤイヤにどう対応すればいいのかなんてわからなくて当たり前。

そんなあなたは、間違いなくがんばっています!

イヤイヤ期のあるある

ではここで、負のループに陥りやすい、ありがちなやり取りの例を2つご紹介します。

その1
「着替えるよ」「イヤ!」
「脱いで」「イヤ!」
脱がそうとすると「じぶんで!」
できなくて「できない~(泣)」
「じゃあ脱がせてあげようか?」「イヤ!」
「もう!そんなこと言うなら勝手にして!」ギャン泣き

その2
「おもちゃを投げないで!」ポイッ
「投げちゃだめ!」(顔を見ながらわざと)ポイッ
「危ないから投げちゃだめ!!」(ニヤニヤしながら)ポイッ
(おもちゃを取り上げて)「もう!ダメって言ってるでしょ!!」ギャン泣き

あぁ~もう嫌!
ねぇ・・・
これ、私のこと?どこかで聞いてた?って思った人~?
ありますよねぇ、こんなやり取り。
こんなことが毎日続くなんて絶対しんどいですよね。
身に覚えのあるそこのあなた。
私、よくがんばってる!って自分に言ってあげましょうね♡

イヤイヤの原因
~ママだってイヤ!うまくいかないのはなぜ?~

さて、突然ですがここでクイズです。前項のやり取り、どこが間違っているでしょうか?
正解は・・・
お互いの気持ちが正しく伝わっていないところ。つまりほぼ全部です。
え~~~~っ!?全部ってそれは無いわぁ!!
そんなこと言われたって、じゃあどうしろっていうのよ!
って怒りの声も聞こえてきそうです(汗)
そうですよね。伝わらないからみんな困ってるんです。

それじゃあ、どうやったら伝わるのか。
まずは、先程の例その1のやり取りでのお互いの気持ちを紐解いてみましょう。

「着替えるよ」(早く着替えさせて出かけたい)
「イヤ!」(今遊んでるのが楽しいの)
「脱いで」(早くしないと遅れちゃう)
「イヤ!」(今は着替えたくないの)
脱がそうとすると「じぶんで!」(勝手に脱がさないでよ)
できなくて「できない~(泣)」(やってみたけどできなくて悲しいよ~)
「じゃあ脱がせてあげようか?」(自分でって言ったくせにやっぱりできないじゃん)
「イヤ!」(でも自分でしたいのよ~)
「もう!そんなこと言うなら勝手にして!」(何言ってもイヤって言われたら、もうどうすればいいかわからない!)
ギャン泣き(なんでわかってくれないの~~)

いかがですか?
大人の言い分、子どもの言い分、いいぶん、いーぶん、イーブン、even。万歳~万歳~
なんて冗談はさておき、それぞれ思いがあるんですよね。
でも、幼い子どもは上手く言葉にできないから、全部を「イヤ」で表現する。
大人は「言うことを聞かない」とか「思い通りに動かない」等、自分の「~すべき」が満たされなかったり、イヤと言われ続けて全否定されたように感じたりしてイライラする。
そして、お互いに感情をぶつけ合うことになるのです。
このように、気持ちを紐解いてみると、それぞれの思いがすれ違ってうまくいかなかったことがわかりますね。

現役保育士が実践しているイヤイヤ期対処法
~声かけのポイント「共感力」~

さて、お互いの気持ちがわかれば、どうすればいいかがわかってきます。
このやり取りで重要なことは、子どもの「わかってほしい気持ちを満たす」ことと、大人が「~すべきという考えを手放す」ということです。
ここでは、子どもの「わかってほしい気持ちを満たす」ということについて考えたいと思います。
(「~すべき」を手放すことについてはブログの後半で少し触れたいと思います)

わかってほしい気持ちを満たすために必要なスキルのひとつに「共感力」があります。

私が普段の保育で実践している声かけをご紹介しましょう。
※ただし、個人差が大きいので年齢はあくまでもめやすです

イヤイヤ期初期(1歳半~2歳頃)

1歳半頃になるとイヤイヤが始まります。
それまでは、大人にされるがまま受け身だった子どもが、プイッと横を向いたり泣いたりして「イヤ」を表現するようになります。
この前後に後追いや人見知りがひどくなる子どももいます。
他人と身近で安全安心な人との区別ができるようになるからです。
この人になら甘えていい、気持ちをわかってくれると感じると、安心して「イヤ」を表現するようになります。
「自我の芽生え」です。

この頃は「いやだね~」「いやなんだね~」と気持ちを言葉にし共感してあげるだけで落ち着くことが多いです。

イヤイヤ期中期(2歳~2歳半頃) ~魔の2歳児前半~

この頃になると、声をかけただけで「イヤ!」と言うこともあったりします(笑)
いよいよ魔の2歳児に突入ですね。
こうなると、ちょっとした工夫が必要になります。
例えば、

「〇〇ちゃん着替えるよ~」(着替えさせて外へ出たい)
「イヤ!」(今遊んでるのが楽しいの)
「まだ遊んでたいよねぇ。楽しいもんねぇ」(気持ちに共感)
「じゃあ、ここ(棚など見えるけど手が届きにくい所がベスト)に飾っておいて帰ったらまたしようか」
「イヤ!」(まだ遊ぶ)
「そっかぁ、お外にだんごむしさんいるかな?探しに行く?」(楽しい提案で気持ちを要り替える)
「うん」
「じゃあ、おもちゃここに置いてね」
「さあ、おもちゃさんに着替えるの見てもらおうね。〇〇ちゃんが着替えるからおもちゃさん見ててね」



「おもちゃさん、〇〇ちゃん着替えできたよー。それじゃあ、おもちゃさん行ってきまぁす!」

こんな感じ。
ただし、これはあくまでも一例で、状況や子どもの性格によって変わりますので、ご参考まで。


ここでのポイントは、
1.子どもの気持ちに共感し、思いを代弁する
2.楽しい提案等で気持ちを要り替える
の二点です。
おしゃべりが上手になってくる子もいますが、自分の気持ちをしっかり伝えられるようになるのはまだ先です。
まずは子どもの気持ちを言葉(文章)にしてあげることで気持ちが落ち着きます。
また、まだまだ他のことに興味が移りやすいので、楽しい提案で気持ちを要り替えやすい時期でもあります。

イヤイヤ期後期(2歳半~3歳頃) ~魔の2歳児後半~

イヤイヤ期後半になると、こんなやり取りも出てきます。
※お昼寝起きの着替えの場面。着替えてトイレに行きおやつを食べる、という流れです

「〇〇ちゃん、おはよう。お目目開けてね。」
「・・・」
「起きるよー。おやつですよー♪」
「イヤー。おやつ食べない(泣)」
「まだ眠い?」
「うん。まだ眠いの」
「そっかあ、まだ眠いよねー。抱っこしようか」
(抱っこしながら)「今日のおやつは何かなぁ?何だろうね?」
「おやつ食べる?」
「食べる」
「じゃあ、着替えてー、トイレ行ってー、おやつ食べよう♪」
「イヤ」
「今日の服はどんなのかな?あ、△△がついてるね。かっこいい(かわいい)!」
「イヤ!この服キライ!」
「そっかぁ、違う服にする?」
「うん」
「いらっしゃいませ、服屋さんです。どの服にしますか?これですね。はいどうぞ。試着室はこちらでーす」
「脱げない」
「じゃあ、一緒にやってみよう。ここをこうして・・・」(できないところを最小限に補助しながら)



「自分でできたね!さすが!」

こんな風にして、次のトイレにスムーズに行けるように気持ちを盛り上げていきます。

ここでのポイントは、
1.子どもの気持ちに共感する
2.自分でできたと思えるような声かけ
の二点です。
おしゃべりが上手になって自分の気持ちをつたえられるようになってきます。
ここでも、まずは子どもの気持ちにしっかり共感してあげます。
わかってもらえたと思えると、大人の話を聞けるようになります。
聴ける状態になったらしてほしいことを伝えます。
「一緒にしよう」「自分でできたね」がキーワードです。

イヤイヤ期の関わり方がその後の子育てにも影響を与える!

とにかく「イヤ!」なんでもとりあえず「イヤ!」と言っていたイヤイヤ期。
3歳を過ぎる頃には、おしゃべりも上手になり、少しずつ気持ちを伝えられるようになってきます。
子どもは、イヤイヤに共感してもらうことで自己受容し、自己肯定感を育みます。
そして、自分のしたいことを主張したり、友達同士でイメージを共有して遊べるようになり、社会性が育つ基礎となります。
大人も、こうした関わりをしていくことで、ギャン泣きされてイライラ、ということが格段に減ります。対応スキルが上がり大人もまた自己受容ができるようになります。
お互いに自己受容し自己肯定感を育むという好循環の中で信頼関係を築いていくことができるのです。

信頼関係と自己受容、自己肯定感でイヤイヤ期を乗り越えられれば、その後のギャングエイジや第二次反抗期にも怖がることなく対応していけますよ。

ここで、イヤイヤ期の関わり方がその後の子育てに影響を与えた例をご紹介しましょう。

私には大学生の息子と中学生の娘がいます。
二人ともイヤイヤ期はありましたが、「イヤだよねぇ。うん、その気持ちわかるよ」とか「あーイヤだ。イッヤダ、イッヤダ、イッヤッダー♪」とか「イヤだけどがんばれるなんてすごい!」とか、嫌だという気持ちを受け止め共感しながら育てました。
その後も共感しながら、人として対等に接するよう心掛けた結果、ギャングエイジや第二次反抗期の時期でも穏やかに話し合いができ、今では対等に気持ちや意見を言い合える関係になっています。

ただし、「言うことを聞かせる」とか「思い通りにさせる」という思いが強いと、子どもはそれを敏感に感じ取りあっという間に言うことを聞かなくなったりします。
そうならないためのスキルが前半で触れた「~すべきという考えを手放す」ということです。共感力と同じくらい重要なこのスキルですが、今まで信じてきた価値観を手放すのはそう簡単ではありません。
これについては、順次ブログでもお伝えしていきたいと思いますが、共感力や他のスキルも含めブログではお伝えしきれないところがとても多いのが本音です。個別のご相談でじっくり取り組んでいただくことで、より理解が深まり子育てが断然楽になりますよ。

私は、幸い自分の子育ての前に子どもとの関わり方のスキルを身につけていましたが、子育てをしながらカウンセリングを受けたり学んだりして「~すべき」を手放すことができたことで、その後の人生まで変わった気がしています。

おわりに

イヤイヤ期は、子どもとの関係や自分自身の心を見直してスキルアップをするチャンスです。
これからの子育てを楽にする方法をもっと知りたい、とか、イライラから解放されたい!と思ったら気軽にご相談くださいね。
子どもの気持ちを受け止めるためにはママ自身の気持ちに余裕が必要です。もし余裕が無い方は、その思いをぜひお聴かせください。私が丸ごと受け止め、気持ちに余裕ができるよう導きます。

あなたの子育てが少しでも楽になるお手伝いが出来れば嬉しいです。

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ